【よくある質問】位置指定道路って何ですか？

土地を購入するうえで、その土地がどんな道路に面しているのかは意外と大切です。今回はそのなかで「位置指定道路」について解説したいと思います。

接道義務と位置指定道路

まず知っておかなければならないのが、建物を建てるためには「土地が幅4m以上の道路に2m以上接していなければならない」という接道義務です。

この道路が「公道」なら問題ないのですが、気を付けたいのが「私道」だったときです。

公道：国や自治体が所有している道路

私道：個人や団体が所有している道路

今回のテーマである「位置指定道路」は、私道の一種となります。

位置指定道路は自治体から「この部分は道路ですよ」という指定を受けている私道です。そのため先ほど触れた「接道義務（幅4m以上の道路に2m以上接する）」も満たすことができます。

たとえば、このような土地をよく目にしませんか？不動産業者が大きな土地を分割して、まとめていくつかの宅地として開発されたパターンです。

このように真ん中に位置指定道路を通すことで、公道に接していない奥の2軒も接道義務を満たすことができます。

位置指定道路で気を付けることは？

公道と同じように扱われるといっても、あくまでも私道の一つです。そのため購入前に「道路の所有者が誰か？」は確認しておきましょう。

位置指定道路の所有者の例

・宅地を開発した不動産業者

・位置指定道路に面した土地の所有者の共有名義

・みんなで分割して部分的に所有

位置指定道路の所有者は固定資産税を支払ったり、管理やメンテナンスをしたりすることになります。もしかすると将来的に道路を掘って配管工事をしなければならないときに、所有者に対して許可をとる必要がある場合もありますので、確認してくださいね。

不安があればお尋ねください！

位置指定道路は公道じゃないという話だけ聞くと「そんな土地を買って大丈夫？」と不安になるかもしれません。しかし位置指定道路だからといって過度に心配する必要はなく、所有権はどうなっているのか等しっかり確認することが大切です。

土地探しにはさまざまな法律も関わってくるので、「大丈夫かな？」「どういうことか分からない」と不安に思うことがでてくるかもしれません。漠然とした不安を残したままにせず、どのようなルールがあって、どんなリスクやデメリットがあるのか具体的に情報を集めましょう。分からないことがあれば、気軽にお尋ねくださいね。